自律神経とは

自律神経とは自分の意志とは関係なく、２４時間様々な身体機能を調整する働きがあります。

消化器、呼吸器、循環器、泌尿器、生殖器など、生命維持に行われている必要な機能を調整しています。自律神経は交感神経と副交感神経がシーソーのように働き、活動と休息のバランスを保ちながら健康な状態を維持しようとします。

自律神経の乱れと聞くと、心の病のようなイメージをお持ちの方もいらっしゃいますが、自律神経は様々な臓器を自動的に働かせています。例えば、暑くて体温が上昇すれば汗をかかせて体温を正常な温度に保たせようとする働き。胃の中に物が入って来れば胃液を出して消化吸収し、不要物は便や尿として排泄します。これらは自分の意志では動かせないですよね？？汗をかこうと自分の意識で汗をかくのは難しいでしょうし、ましてや胃の動きを自分の意志では到底コントロールできません。

そんな自律神経が乱れる原因はなんでしょうか？？

それが先ほどの心の病と通じる部分で、過剰なストレスを長期間受け続けると自律神経の歯車は上手く動かなくなります。

家庭や職場での人間関係、重責によるプレッシャー、環境の変化、気温差などが主な原因ですが、更に敏感な方だと光や音、香りの刺激、気圧の変化でもストレスを感じ、自律神経の乱れに繋がります。

自律神経が乱れるとどんな症状が出る？

自律神経の乱れによる不調は病院の検査では異常と出る事はほとんどなく、病院に行くと「自律神経失調症ですね」とザックリと診断される事がほとんどです。数字や見た目では分かりにくい事が多く「こんなにしんどいのに分かってもらえない！」なんてこともしばしばお聞きします。所感的な症状が多いのも特徴の一つです。

では具体的にどんな症状がでるのでしょうか？

ご来店されている方の実例を挙げていきます。

●体がだるくて用事ができない。

●夜になっても眠れない、寝てもすぐに目が覚め眠れなくなる。

●心臓がバクバク動悸する、拍動のリズムが不安定になる不整脈

●息が吸えない、吐けない

●食欲がない、便秘や下痢を繰り返す

●イライラしたり落ち込んだり精神状態が不安定

●何でもないことに対して、大きな不安を感じる。

●頭がずっと重だるくてスッキリしない。

●めまいや耳鳴りがする。

●ひどく肌が荒れる

●手足が年中冷たい

●汗をかかない、かきにくい

上記はほんの一例ですが、「朝起きて夜寝る」「食事をして排泄する」「日中は活動して夜には休む」と言った一見、日常の当たり前のような身体活動に何らかの支障を来しているようならば、自律神経が上手く働けていなのかもしれません。

季節の変わり目の不調

季節の変わり目になると体調を崩す方がいらっしゃいます。今お読みいただいているあなたもそのお一人かもしれませんね。季節性で体調を左右される方と全く影響を受けない方。どこに違いがあるのでしょうか？

それは骨盤の動きに大きな違いがあるのです。

骨盤は左右対称のイメージが一般的で、「歪んだ骨盤を治してください」と言われたりすることもあるのですが、骨盤は左右非対称で正常なんです。

骨盤は左が交感神経、右が副交感神経と深く関り、左は開閉運動、右は上下運動をします。良い状態と言うのは左が内側にキュッと閉まって、右が左よりも少し高い位置にあることが理想です。ですので左右非対称の方が元気なんですよ。自律神経と関りのある骨盤は私たちの無意識なところで開閉や上下に動いて様々な身体活動を支えているんですね。

骨盤の動きを一日単位で見てみると、朝起きてから日中は左骨盤が閉まり交感神経をバリバリに働かせて、昼間のお仕事や活動を支えています。逆に夜になると骨盤を開かせて交感神経を下げ、休息や睡眠を促します。ひと月単位で見てみると排卵期に骨盤を開かせ２日目位をピークに徐々に通常の状態に戻していきます。一年単位では夏の暑い季節には骨盤は開き、汗をかきやすい状態に、冬には骨盤を閉め、寒さから体を守ろうとします。

私たちの知らないところで骨盤は粛々と動き、季節や時間に合わせてモードチェンジすることで環境や気温の変化に順応させ、元気な活動を下支えしてくれているんです。しかし、その骨盤の動きががスムーズでない場合、「開きたいのに開けない」「閉じたいの閉じれない」この状態こそが「季節の変わり目しんどい」「生理の度に不調になる」を招いているんです。